カテゴリ:書評 軍事( 80 )   

情報と国家  収集・分析・評価の落とし穴   

2018年 10月 07日

情報と国家  収集・分析・評価の落とし穴/江畑謙介/講談社現代新書/2004

インフォメーション、インテリジェンス、公刊情報、公刊インテリジェンスなど、公開情報をベースに情報収集、分析する人向けに、用語の定義、英語と日本語の意味の微妙な違いについて、詳述した新書にしては珍しい労作。
この方の著作には、手抜きがないことがわかる一冊。


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by seikouudokunohito | 2018-10-07 17:13 | 書評 軍事 | Comments(0)

軍国主義が日本を救う   

2018年 06月 22日

軍国主義が日本を救う/倉山満/徳間書店/2014

正しい「軍国主義」を採用すれば日本は甦ると主張する本。
拉致被害者を奪還するために、日本が武力行使すべきかどうか、問題意識を持たれている方に一読されることをお勧めしたい。


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by seikouudokunohito | 2018-06-22 11:59 | 書評 軍事 | Comments(0)

田母神「自衛隊問答」 国防の「壁」を打ち破る!    

2018年 06月 13日

田母神「自衛隊問答」 国防の「壁」を打ち破る! /田母神 俊雄、拳骨拓史/PHP研究所/2015

安倍政権が行った、集団的自衛権行使の解釈変更を促す目的で書かれ、防衛省予算のあり方、軍法会議復活、三島由紀夫を裏切った?中曽根康弘のことなども書かれている。

驚いたのは、田母神俊雄が、渡部昇一の「知的生活の方法」、「ドイツ参謀本部」を30歳の時に読んだ以降、ノンポリであることをやめたと公言していることである。


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by seikouudokunohito | 2018-06-13 12:52 | 書評 軍事 | Comments(0)

"悪の論理"で世界は動く 地政学ー日本属国化を狙う中国、捨てる米国   

2018年 01月 25日

"悪の論理"で世界は動く 地政学ー日本属国化を狙う中国、捨てる米国/奥山真司/フォレスト出版/2010

わかりやすく書かれた本で内容には異存はない。
が著者は、本で示した結論の根拠をなんでもかんでも地政学だとしたいようだ。
主観に過ぎないことまで、地政学者であるという権威を示して受け入れさせようとしているよう気がする。

少なくとも書かれていることについて、もう少し論理的に書くべきだ。書いている内容に尤もな点があることは認めるが、何を根拠にそう考えるのか、結論づけたことと地政学がどう関係しているのか?個々に示していない。
別に地政学を振り回さなくても済むことを何でもかんでも地政学、地政学と振り回している印象がある。

そして、著者にもう一つ欠けていることは、地政学以外の視点がなさそうであることだ。
学者馬鹿と言われないためにも、その点の解消に心がけるべきではないか。

ただし、地政学をまったく知らない人にとって、この本は素晴らしい本であることは確かだ。

そういう意味でこの人については、自著よりも翻訳書の方に注目しておきたい。


https://www.amazon.co.jp/“悪の論理”で世界は動く-地政学—日本属国化を狙う中国、捨てる米国-奥山-真司/product-reviews/4894519178/ref=cm_cr_dp_d_ttl?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews&sortBy=recent#ROM4NPEYBBZLK
机上の空論
投稿者Amazon_Makes_My_Life_Easier2010年5月20日

 論理としては正しいし、全く著者の主張する通りだと思います。

 しかし、一番の問題は「地政学」にのみこだわっていること。戦後憲法、日米安保条約、エネルギーや原材料の調達を含む貿易や輸出入、日本の国内政治のだらしなさ等、現実的な問題を排除しているに等しい議論なのは現実的ではない。

 アメリカは〜するだろう、といった仮定に基づいた想定が必要なのはわかります。では、アメリカが日本に対して〜するであろう、と想定するその根拠が示されていません。結局、そういうもんなだから、という論調で本を書いているので、とんでもオカルト本よりも説得力に欠けているのです。

 一番の問題は、仮に日本が「地政学」的かつ軍事的に独立する道を選んだ時、徴兵制度を受けいられるであろうか、という点ではなかろうか。国内的にも周辺諸国的にも。

「地政学」も必要ですが、それを含む多面的な議論はもっと必要だということは、よく理解できました。


ポリ銀
5つ星のうち4.0
現状分析は優れているが、処方箋としては弱い。2010年6月15日
最近読んだ地政学の本である。著者は若手の地政学者である。珍しい経歴の持ち主で、音楽関係の専門学校を卒業後単身カナダへ留学し、そこで地政学にどっぷりとハマってしまったそうな。現在は、イギリスの大学院で、地政学の第一人者コリン・グレイ教授のもと、博士号取得に向け勉強中だそうだ。奇しくも私と同い年なので、感慨深く読んだ。

地政学という学問は、戦争に関する戦略を地理的側面をベースに考える学問で、地理学「ゲオ」と政治学「ポリティクス」をあわせた、ゲオポリティクスとして成立したのだとか。戦前は、日本の国でも盛んに研究が行われ、国策の枢要を形成していたそうだが、元をたどるとこの学問はナチスが盛んに研究し実践的に応用していたそうで、戦後は世をはばかる学問として肩身の狭い思いをしているそうな。ただし、それは表向きの話であって、実際はナチスを解体し調査したアメリカがこの学問の有効性に気づき、現代のアメリカ戦略の基本としているという。

日本の大学では、防衛大学ですら地政学の授業やクラスはなく、専門教育として地政学が勉強できないというのには驚いた。

ただ、この程度の認識は別にイギリスまで行って勉強しなくてもわかることである。孫子・韓非子・春秋左氏伝などを熟読玩味すれば、同様の結論に至るのである。処方箋として著者は3つの方法を挙げるが、いずれも処方箋としての体をなしていない。孫子の冒頭や、韓非子の冒頭にも書かれていることであるが、いかにして国論を統一して国民を死地に赴く決意をさせるか、これが大事なのであってそれなくしては机上の空論なのである。地政学も政治学であるならば、それを用いる政治家の力量ひいては人材なくしては、いかなる戦略も実現しないのである。



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by seikouudokunohito | 2018-01-25 17:33 | 書評 軍事 | Comments(0)

サルでもわかる 日本核武装論 (家族で読める family book series 006) (家族で読めるfamily book series―たちまちわかる最新時事解説)   

2017年 08月 13日

サルでもわかる 日本核武装論 (家族で読める family book series 006) (家族で読めるfamily book series―たちまちわかる最新時事解説)/田母神俊雄/飛鳥新社/2009


北朝鮮がミサイル実験を繰り返す中、我が国がどういう考え方、過程を経て核武装実現すべきか、実務的視点から書かれた本。
その辺にいる言論人が知ったかぶりして書いたものよりは単刀直入かつわかりやすい。


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by seikouudokunohito | 2017-08-13 12:57 | 書評 軍事 | Comments(0)

大本営発表  改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争   

2017年 06月 21日

大本営発表  改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争/辻田真左憲/幻冬舎新書/2016

大本営報道部の戦果の誇大発表、損害の過少発表だけでなく、その組織構造的な問題点について調べた労作。
大本営報道部で、陸軍報道と海軍報道が終戦直前まで独立して存在していたことが、大本営報道問題の最大要因であるが、彼らが新聞社から接待漬けで、かつ陸海の作戦課との板挟みに遭い、まともに仕事をする気がない集団であったことが伺える。

こういう過大戦果、損害の過少発表に係わった、特に、海軍軍人が係わった戦史叢書等については、その人物が如何なる人物だったのか?戦後もいい加減なことをしていないか、アメリカの協力者ではないのか、の視点から、厳密にチェックする必要があるだろう。


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by seikouudokunohito | 2017-06-21 16:27 | 書評 軍事 | Comments(0)

地政学の論理  拡大するハートランドと日本の戦略   

2017年 04月 18日

地政学の論理  拡大するハートランドと日本の戦略/中川八洋/徳間書店/2009

地政学を論ずる、各国の学者の説を解説した、入門書レベル以上の本。
著者ならではの見解も読めて、大変参考になる。


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by seikouudokunohito | 2017-04-18 08:20 | 書評 軍事 | Comments(0)

防衛疑獄   

2017年 03月 21日

防衛疑獄/秋山直紀/講談社/2008

刑事被告人にされてしまった、秋山直紀の視点から見た、防衛族、官僚、制服組、取引業界に係わる比較的客観的な実態レポート。
これを読むと、田母神俊雄の裁判は、検察と防衛族のせめぎ合いの中の一環として仕立てられているような気がする。

あくまで、防衛利権の本流は、自民党清和会であって、その本流に楯つく者、たとえば小沢一郎に組みする者が、検察捜査のターゲットとなることが避けられない、この本が導き出す結論はそういう世界ではないかと思えてならない。


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by seikouudokunohito | 2017-03-21 13:01 | 書評 軍事 | Comments(0)

零戦撃墜王 空戦八年の回顧   

2017年 01月 15日

零戦撃墜王 空戦八年の回顧/岩本徹三/今日の話題社/1987


大東亜戦争における、日米の戦闘機パイロットで最も撃墜数が多いと言われる、岩本徹三が書いた、空戦8年間の記録。
本書は、著者がノート3冊に書きためたものを、死後、出版化となった。
著者のノートにはびっしり書きためてあったと出版社は認めている。

撃墜王、命を削り、特攻隊の護衛という過酷な任務を全う、戦艦大和の仇討と称し同海域でのアメリカの戦闘機を撃墜したことなど、さすが零ファイターにふさわしい。
本書の冒頭に、著者岩本徹三の終戦直前の写真がある。
多分に困難な任務だらけだったと思うが、八年間、空戦を全うされたそのスキル、熱意、度胸、決断に、一人の日本人として、脱帽するしかない。

一方で、ミッドウエーでの敗戦を報告を怠り、戦艦大和ホテルでのんびりと貴族気分で過ごしていたであろう、あの司令長官とその参謀たちは
戦争遂行に不必要な存在だったと思わざるを得ない。

無論、著者は、そんなことは書いていない。が、任務を全うした者の戦時中の態度は賞賛に値する。


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by seikouudokunohito | 2017-01-15 17:20 | 書評 軍事 | Comments(0)

関東軍 在満陸軍の独走   

2016年 09月 07日

関東軍 在満陸軍の独走/島田俊彦/講談社文庫/2005

1965年に中公新書で出版された本の再刊。
著者は、外交史、軍事史分野にて史料に基づき検証を行う、日本近現代史の研究者。また、著者は、島田俊彦文書と呼ばれる、敗戦後焼却を命じられた軍令部保管の対中外交・軍事関連文書を保管していた。

従って、著者によるこの本は、そうした史料の積み重ねの上に、書かれたものとして評価しうる。
文章的には、少し堅い書きぶりで読みやすいとは必ずしも言えないが、筋は通っている。
ただ、日本軍、日本政府側の記述が中心であり、中華民国、イギリス、ドイツ等に係わる記述が、若干浅い印象があり、筋として概ねその通りと読める一方、そうした点からのアプローチがあれば、この本はもっと高い評価を得ていたと思う。

そういう意味でいい歴史書であるが惜しい本である。
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by seikouudokunohito | 2016-09-07 17:38 | 書評 軍事 | Comments(0)