皇室消滅   

2017年 06月 01日

皇室消滅/渡部昇一、中川八洋/ビジネス社/2006

渡部昇一、中川八洋の対談本。中川八洋の説について、渡部昇一がいろいろ尋ね確認するシナリオで書かれている。
渡部昇一が中川八洋に確認を求めながら、対談が進展する様子は、極めて異例である。

中川八洋は、哲学者ルソーを批判する保守の論客として知られる。
よって、中川八洋は論客中の論客、ということになる。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-06-01 16:28 | 書評 日本論・國體 | Comments(0)

原爆の歴史 国外篇 殺人兵器と狂気の錬金術   

2017年 05月 25日

原爆の歴史 国外篇 殺人兵器と狂気の錬金術/鬼塚英昭/成甲書房/2008


ノンフィクションジャンルの本として出版されているが、内容的には、歴史書を参照した本である。
歴史学者はこの本に書かれていることを、史実として認めないスタンスであろうが、100年もすれば、この本に書かれていることが定説となりそうな、第二次大戦前後の各国を支配した勢力の動きが読める。
この本を読んでいて思うことだが、国別に研究する従来の研究スタンスでは、近現代史における事の核心を研究当初から見失う、何を書こうが、精緻な歴史論文を書こうが、視点そのものがずれているのであるから、良い研究論文にはならないのではないかと考える。

鬼塚英昭の本は、歴史論文にふさわしい書きぶりではないが、歴史論文を書いている歴史学者よりは押さえるべき視点は押さえて書いているのではないか。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-05-25 11:20 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

レトリック辞典   

2017年 05月 23日

レトリック辞典/野内良三/国書刊行会/1998

厳選されたレトリック技法について、項目別に用例等を示した技法的辞典。
項目数がそれほど多くないがゆえに、読み物として使うことになる。小説、短歌、詩などを書かれる方には必需品。
が、ところどころ、抽象的で漢文調な箇所があるのが欠点である。

物書きというのは、本来、この種の技法書を自分で収集、情報として分類保管するものではないかと思う。
つまり、この本に挟み込むか、別にファイルを用意するなど、辞書対応のデータブックとして活用する方法が考えられるのである。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-05-23 05:24 | 書評 辞書 | Comments(0)

天皇の祈りはなぜ簡略化されたか  宮中祭祀の危機   

2017年 05月 17日

天皇の祈りはなぜ簡略化されたか  宮中祭祀の危機/斎藤吉久/並木書房/2009


不遜な官僚による皇室祭祀破壊の問題について扱った本であるが、いろいろなことが書いてある。
ネタは豊富なのだが、今一つ雑駁な感じがする。
タイトル、見出し、全体構成含めて組みなおせば、さらに良い本に仕上がった気がする。

たとえば、「天皇の祈りはなぜ簡略化されたか」というタイトルに対し、この本では、天皇による宮中祭祀が如何なるものなのか、まったく書かれていない。
この本は、その点にといて、不正確なのだ。

ただ、視野、視点は悪くない。
著者が論理的に書くことを得意としていない、そういうことではないかと思う。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-05-17 09:04 | 書評 日本論・國體 | Comments(0)

世界が日本経済をうらやむ日   

2017年 05月 09日

世界が日本経済をうらやむ日/浜田宏一、安達誠二/幻冬舎/2015

構想としてのアベノミクスに係わる、マクロ経済理論について、政権当事者の視点で書かれた本。
著者は、日本には金融政策としてのマクロ経済理論を正確に理解している経済専門家はまったくいないそうだ。
道理で、日本の株式市場で、外国のヘッジファンドが幅を利かせている、そういうことがわかる本である。
第7章「株と為替で確実に稼ぐことは可能なのか」では、金儲けのウンチクが書いてある。わかる人にはわかる話と思う。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-05-09 13:42 | 書評 金融経済 | Comments(0)

世界戦争を仕掛ける市場の正体 グローバリズムを操る裏シナリオを読む   

2017年 05月 06日

世界戦争を仕掛ける市場の正体 グローバリズムを操る裏シナリオを読む/宮崎正弘、馬淵睦夫/ビジネス社/2016

宮崎正弘、馬淵睦夫による対談形式の本。
内容的に、馬淵が7割、宮崎が3割ほどの分担、テーマによっては、馬淵の独演会みたいな感じとなる。
注目すべきことは、ブレジンスキー、ジャック・アタリの政治思想と国際金融資本の意図、ローマ法王の発言は日本のマスコミは総じて無視しているようだが注意深く観察すると、ブレジンスキー、ジャック・アタリの発言を裏付ける内容のものも含まれること、馬淵睦夫は、これら3人の発言から、グローバリゼーションが失敗した場合、世界は第三次世界大戦に向かう、それも国際金融資本がそう向かわせると解釈しうる見解を示している。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-05-06 13:03 | 書評 政治 | Comments(0)

国際法で読み解く世界史の真実   

2017年 05月 01日

国際法で読み解く世界史の真実/倉山満/PHP新書/2016

明治維新以降の史実を国際法をベースに一般人にわかりやすく説明した好著。
戊辰戦争の幕府軍、明治新政府の際、幕府軍が国際法を理解していたことで、英仏の介入を阻止したとの指摘は重要である。
また、大東亜戦争開戦に先立ち、ハル・ノートや宣戦布告の国際法上の解釈、インドネシア保障占領の可能性について言及するなど、当時の政府が外交的に無能だったことも書かれている。

国際法は、法学部出身者しか学ぶ機会はなかったが、この本によって独学で学ぶ機会が得られたことは賞賛すべきであろう。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-05-01 09:04 | 書評 政治 | Comments(0)

戦争と共産主義   

2017年 04月 26日

戦争と共産主義/三田村武夫/呉PASS出版/2015


1950年に出版された同名本の復刻本。
ゾルゲ事件の尾崎秀實の手記、記事、当時の共産主義者たちの考え方について、著者は職務上得た知識を駆使し、分析した。
著者の分析はこうだ。謀略工作として、共産主義的論理のマジックで当時の軍人たちを洗脳、官僚を軍人の言いなりになるように仕向け、敵国をソ連ではなく米英に向けさせ、勝てるはずのない米英相手の戦争に絶対に妥協しないような世論を形成し、敗戦革命を導くとしたもの。
巻末に史料価値ある情報が多数掲載されている。
近現代史に関心ある方なら、共産主義者たちの論理のトリックに関心ある方なら、所蔵すべき一冊である。


[PR]

# by seikouudokunohito | 2017-04-26 07:37 | 書評 歴史 | Comments(0)