カテゴリ:書評 ノンフィクション( 17 )   

原爆の歴史 国外篇 殺人兵器と狂気の錬金術   

2017年 05月 25日

原爆の歴史 国外篇 殺人兵器と狂気の錬金術/鬼塚英昭/成甲書房/2008


ノンフィクションジャンルの本として出版されているが、内容的には、歴史書を参照した本である。
歴史学者はこの本に書かれていることを、史実として認めないスタンスであろうが、100年もすれば、この本に書かれていることが定説となりそうな、第二次大戦前後の各国を支配した勢力の動きが読める。
この本を読んでいて思うことだが、国別に研究する従来の研究スタンスでは、近現代史における事の核心を研究当初から見失う、何を書こうが、精緻な歴史論文を書こうが、視点そのものがずれているのであるから、良い研究論文にはならないのではないかと考える。

鬼塚英昭の本は、歴史論文にふさわしい書きぶりではないが、歴史論文を書いている歴史学者よりは押さえるべき視点は押さえて書いているのではないか。


[PR]

by seikouudokunohito | 2017-05-25 11:20 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

天皇の金塊   

2017年 02月 06日

天皇の金塊/高橋五郎/学研/2008


ジャンル的には、ノンフィクションに相当するが、昭和史に係わる不可解な部分について、豊富な情報、独自調査網を駆使してまとめた本。
歴史書とは言い難い部分はあるが、もし興味あれば、個別に歴史学的手法で検証すればいいだけのことであろう。


[PR]

by seikouudokunohito | 2017-02-06 10:55 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

天皇種族 池田勇人 知るのは危険すぎる昭和史   

2016年 03月 17日

天皇種族 池田勇人 知るのは危険すぎる昭和史/鬼塚英昭/成甲書房/2014

終戦前後、吉田茂内閣、池田勇人内閣時代に焦点を当て、官僚から政治家に転身した池田勇人の裏の素顔について、昭和史の本を転載しつつ描いた本。
内容的には、著者の好みの選択の結果である。
正しい、正しくないという評価ではなく、そういう見方ができるかもしれない、ということである。
巻末に参考文献が載っている。全部読んでみて、同じ結論に至るのか、そうでないのか、がポイントとなるように思う。

従って、本書の最終評価は参考文献を読破した人だけが下せると考える。
[PR]

by seikouudokunohito | 2016-03-17 18:58 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

誰も書かなかった昭和史 隠蔽された真実を初めて抉り出す   

2016年 02月 28日

誰も書かなかった昭和史 隠蔽された真実を初めて抉り出す/ヤコブ・モルガン著/忍野昭太郎訳/1996

第一次大戦から昭和を経て、戦後日本の政治の実相をユダヤ陰謀論で説明した本。
にわかに信じがたいが、歴史家が明快に述べていないことを、著者はこうであろうと、断定的に書いている。
実証的ではない部分はあるものの、昭和史研究で行き詰っていることを知るならば、この本に書いてあることが嘘だとは言えないと考える。
[PR]

by seikouudokunohito | 2016-02-28 16:41 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

日本のいちばん醜い日 8・15宮城事件は偽装クーデターだった   

2016年 01月 06日

日本のいちばん醜い日 8・15宮城事件は偽装クーデターだった/鬼塚英昭/成甲書房/2007


現時点では、シナリオ化されたフィクションみたいなものとして扱われているが、ひょっとするとあと50年後には歴史書として扱われている可能性があると思われる本。
著者は、例によって、歴史書の行間を読んで、終戦の日におきた宮城クーデターと偽装と見破った。

主犯は昭和天皇。昭和天皇は、開戦だけでなく、戦犯訴追回避のために原子爆弾を受け入れたと、書いてある。
また、戦争遂行に併せ、ビジネスに手を出し、多額の蓄財をし、終戦工作前に、スイスの秘密口座に資金を移動したそうだ。

著者によれば、昭和天皇は、ルーズヴェルト、チャーチル、スターリンと同様、不正疑惑で脅かされていたとしている。

ブログなどで、皇室関係者の不正、浪費が囁かれているが、今の時代の不正は、昭和天皇在位時代と比較すれば誤差みたいなものかもしれない。
[PR]

by seikouudokunohito | 2016-01-06 13:53 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

陸軍中野学校の真実 諜報員たちの戦後   

2015年 09月 21日

陸軍中野学校の真実 諜報員たちの戦後/斎藤充功/角川文庫/2008

タイトル的には、凄い雰囲気の本であるが、内容を客観的に分析すると、肝心な人物に取材を断られた結果だったとする本である。

著者は戦前・戦中・戦後の暗部に迫ろうと、取材活動を続ける。
その著者には、そうしたい使命、動機が今一つ。別に、戦前・戦中に任務を全うした人々に対し、共感を持っている訳でもない。そして、大東亜戦争や東京裁判の正当性について、調べ、問題提起している訳ではない。

左翼的発想を持つ人物が、愛国心の塊みたいな人物に取材した結果がどのような結果となるのか、考えてみたい。
著者は、一見、中立を装っている。しかし、取材される相手は違う。あら探しのため、国家的悪事を暴こうとする人物に見えてしまうのだろう。
それでも著者は、知りたいという意思表示を前面に出して対応する。
そのような前提で、中野学校出身者は、真実を知っていても語るのであろうか。

147頁にはこう書いてある。

**********
私は矢も楯もたまらず、名簿に載っている奥山の住所を訪ねることにした。
私は意を決して土間に入り、身分を名乗った
**********

153頁にはこう書いてある。

**********
清沢宅へは連絡なしの突然の訪問であった。
私は内心、清沢があってくれるかどうか気を揉んでいた。
**********


似たような箇所は他にもあるという前提で述べたい。
これら二つに共通することは、著者がノンフィクションだとして、取材先を訪問する時の、著者の心情を書き連ねることは、ノンフィクションなのであろうか?
私には、調査マンを描いた私小説にしか思えない。
二つ目は、更なる著者の致命的ミスを自ら立証している。
ノンフィクションなのだから、十分に事前調査なり調査計画、すなわち取材時の聞き取り事項をまとめたうえで、訪問等の了解を頂き対応しているのかと思ったら、どうもそうではないようである。
取材者は、事前に準備していない状況で、ただ詳しく教えてほしいと迫るだけの、素性の知れない、政治的立ち位置がはっきりしない人物に、知っていることを話すのであろうか?

どちらのケースについてもノンフィクションだとするのであれば、あとがきに、こういう経緯があったということを例示的に紹介する際の、エピソードみたいな位置づけでしかない。

どうやら著者は、ノンフィクションというジャンルの定義すら認識せず、取材先と話するだけで私小説的に描くことが好きなようである。
[PR]

by seikouudokunohito | 2015-09-21 13:41 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

世界陰謀大全 世界を操る108の想像力   

2015年 08月 29日

世界陰謀大全 世界を操る108の想像力/ベンジャミン・フルフォード、テレンス・リー、丸山ゴンザレス/日本文芸社/2012

世界を支配する者たちの情報が鳥瞰できる本。
これと言った目新しい情報はないが、著者の傭兵経験に係わる、意外な事実が語られている。
陰謀論的には大した本ではないものの、傭兵という世界がどういうものか、その実情を知りたい人にとっては、後半部分は参考となるだろう。
[PR]

by seikouudokunohito | 2015-08-29 19:23 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

謀略の昭和裏面史 特務機関&右翼人脈と戦後の未解決事件   

2015年 08月 13日

謀略の昭和裏面史 特務機関&右翼人脈と戦後の未解決事件/黒井文太郎/宝島社/2007

一応、テーマに沿ったストーリーらしき内容となっているが、シナリオとしては書けている。
しかし、歴史書にはならない。
一種の下書きメモみたいな感じである。

リライトものの限界はこの辺にあるということだ。
[PR]

by seikouudokunohito | 2015-08-13 16:11 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

現代日本の謀略事件   

2015年 07月 26日

現代日本の謀略事件/謀略事件追跡グループ/宝島SUGOI文庫/2014

謀略事件追跡と銘打っているが、謀略事件の調査本の中で一番ましと思われる本をリライトして出来上がった、極めて常識的判断に基づいて書かれた本。
独自調査ものは一切ない。
だからと言って、つまらない本でもない。
[PR]

by seikouudokunohito | 2015-07-26 15:14 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)

秘密のファイル CIAの対日工作 上下   

2015年 07月 25日

秘密のファイル CIAの対日工作 上下/春名幹男/共同通信社/2000

日米開戦以降のフリーメーソン、CIAの動きを追った、百科辞典的記述の本。
百科辞典的記述なので、筋は通っている。
が、調べようとする手がかりは、巻末の参考資料を全部読むしかない。

そういう点では不親切な本である。
[PR]

by seikouudokunohito | 2015-07-25 12:05 | 書評 ノンフィクション | Comments(0)