カテゴリ:書評 軍事( 76 )   

サルでもわかる 日本核武装論 (家族で読める family book series 006) (家族で読めるfamily book series―たちまちわかる最新時事解説)   

2017年 08月 13日

サルでもわかる 日本核武装論 (家族で読める family book series 006) (家族で読めるfamily book series―たちまちわかる最新時事解説)/田母神俊雄/飛鳥新社/2009


北朝鮮がミサイル実験を繰り返す中、我が国がどういう考え方、過程を経て核武装実現すべきか、実務的視点から書かれた本。
その辺にいる言論人が知ったかぶりして書いたものよりは単刀直入かつわかりやすい。


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by seikouudokunohito | 2017-08-13 12:57 | 書評 軍事 | Comments(0)

大本営発表  改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争   

2017年 06月 21日

大本営発表  改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争/辻田真左憲/幻冬舎新書/2016

大本営報道部の戦果の誇大発表、損害の過少発表だけでなく、その組織構造的な問題点について調べた労作。
大本営報道部で、陸軍報道と海軍報道が終戦直前まで独立して存在していたことが、大本営報道問題の最大要因であるが、彼らが新聞社から接待漬けで、かつ陸海の作戦課との板挟みに遭い、まともに仕事をする気がない集団であったことが伺える。

こういう過大戦果、損害の過少発表に係わった、特に、海軍軍人が係わった戦史叢書等については、その人物が如何なる人物だったのか?戦後もいい加減なことをしていないか、アメリカの協力者ではないのか、の視点から、厳密にチェックする必要があるだろう。


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by seikouudokunohito | 2017-06-21 16:27 | 書評 軍事 | Comments(0)

地政学の論理  拡大するハートランドと日本の戦略   

2017年 04月 18日

地政学の論理  拡大するハートランドと日本の戦略/中川八洋/徳間書店/2009

地政学を論ずる、各国の学者の説を解説した、入門書レベル以上の本。
著者ならではの見解も読めて、大変参考になる。


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by seikouudokunohito | 2017-04-18 08:20 | 書評 軍事 | Comments(0)

防衛疑獄   

2017年 03月 21日

防衛疑獄/秋山直紀/講談社/2008

刑事被告人にされてしまった、秋山直紀の視点から見た、防衛族、官僚、制服組、取引業界に係わる比較的客観的な実態レポート。
これを読むと、田母神俊雄の裁判は、検察と防衛族のせめぎ合いの中の一環として仕立てられているような気がする。

あくまで、防衛利権の本流は、自民党清和会であって、その本流に楯つく者、たとえば小沢一郎に組みする者が、検察捜査のターゲットとなることが避けられない、この本が導き出す結論はそういう世界ではないかと思えてならない。


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by seikouudokunohito | 2017-03-21 13:01 | 書評 軍事 | Comments(0)

零戦撃墜王 空戦八年の回顧   

2017年 01月 15日

零戦撃墜王 空戦八年の回顧/岩本徹三/今日の話題社/1987


大東亜戦争における、日米の戦闘機パイロットで最も撃墜数が多いと言われる、岩本徹三が書いた、空戦8年間の記録。
本書は、著者がノート3冊に書きためたものを、死後、出版化となった。
著者のノートにはびっしり書きためてあったと出版社は認めている。

撃墜王、命を削り、特攻隊の護衛という過酷な任務を全う、戦艦大和の仇討と称し同海域でのアメリカの戦闘機を撃墜したことなど、さすが零ファイターにふさわしい。
本書の冒頭に、著者岩本徹三の終戦直前の写真がある。
多分に困難な任務だらけだったと思うが、八年間、空戦を全うされたそのスキル、熱意、度胸、決断に、一人の日本人として、脱帽するしかない。

一方で、ミッドウエーでの敗戦を報告を怠り、戦艦大和ホテルでのんびりと貴族気分で過ごしていたであろう、あの司令長官とその参謀たちは
戦争遂行に不必要な存在だったと思わざるを得ない。

無論、著者は、そんなことは書いていない。が、任務を全うした者の戦時中の態度は賞賛に値する。


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by seikouudokunohito | 2017-01-15 17:20 | 書評 軍事 | Comments(0)

関東軍 在満陸軍の独走   

2016年 09月 07日

関東軍 在満陸軍の独走/島田俊彦/講談社文庫/2005

1965年に中公新書で出版された本の再刊。
著者は、外交史、軍事史分野にて史料に基づき検証を行う、日本近現代史の研究者。また、著者は、島田俊彦文書と呼ばれる、敗戦後焼却を命じられた軍令部保管の対中外交・軍事関連文書を保管していた。

従って、著者によるこの本は、そうした史料の積み重ねの上に、書かれたものとして評価しうる。
文章的には、少し堅い書きぶりで読みやすいとは必ずしも言えないが、筋は通っている。
ただ、日本軍、日本政府側の記述が中心であり、中華民国、イギリス、ドイツ等に係わる記述が、若干浅い印象があり、筋として概ねその通りと読める一方、そうした点からのアプローチがあれば、この本はもっと高い評価を得ていたと思う。

そういう意味でいい歴史書であるが惜しい本である。
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by seikouudokunohito | 2016-09-07 17:38 | 書評 軍事 | Comments(0)

私はその場に居た 戦艦「大和」副砲長が語る真実 海軍士官一〇二歳の生涯   

2016年 04月 13日

私はその場に居た 戦艦「大和」副砲長が語る真実 海軍士官一〇二歳の生涯/深井俊之助/宝島社/2014

レイテ沖海戦での栗田艦隊の謎の反転、ガダルカナル戦の敗因に係わる新事実について、戦艦「大和」副砲長、深井俊之助氏が自身が体験した事実として発表した衝撃の書。

深井氏の指摘どおりだろうと思うが、上記の新事実は二件とも軍法会議ものだろう。

栗田中将は、ミッドウエー海戦に際しても単独撤退行動をとるなど、逃げ癖ある軍人だったようだ。

どうやら戦史の実態は、公式に書かれているものとは少し異なるようだ。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%97%E7%94%B0%E5%81%A5%E7%94%B7

栗田健男

批判

「逃げ癖」など、元々戦意や士気の面で問題があったと批判され、栗田と共に戦った人物たちの中には「避敵傾向がある」「消極的」と評す者がいる[24]。また、石渡幸二は「報告、連絡の欠如」を問題行動であると主張した。中島親孝は、栗田について「肝心なときにいなくなる。」と述べ[25]、著作においても批判している[26]。

「謎の反転」への批判が呼び水となって、レイテ海戦以外の作戦へ批判が拡大した。『歴史と人物』の石渡幸二の投稿や数名の提督による座談会などはそうした流れで出てきた典型であり、同座談会ではレイテ沖海戦について松田千秋などが栗田を批判しているのが確認できる。

石渡らが開戦初期の行動で批判しているのはジャワ攻略作戦である。2月27日、敵艦隊発見の通報があった際、原顕三郎中将指揮の第3護衛隊が南方に向かったのに対して、第7戦隊は北方へ向かった。小島秀雄等は『歴史と人物』の座談会にてバタビア沖海戦としているが、同海戦では第7戦隊は接近し照射射撃を行っており、「敵と反対の方向へ航路をとっている」行動はなく、2月27日の話との混同の可能性がある。小島は「当時から(一部の海軍士官には)評判が悪かった」と述べたが、同時に軍令部から艦船の保全について念押しがあったことも認めている。

ミッドウェー海戦では重巡「最上」と「三隈」の衝突後、この2隻を置き去りにして撤退行動を続けたことが問題とされた。一昼夜無線封止をしたため味方である連合艦隊司令部ですらどこに栗田部隊がいるかわからない状態になった。その後安全圏に退避した後に初めて位置報告をしている。その間に栗田が見捨てた重巡「三隅」は米軍機動部隊の追撃により撃沈され、「最上」は辛うじて自力で退避に成功している。

ヘンダーソン飛行場に対する艦砲射撃に関しても、連合艦隊司令長官だった山本五十六は積極性に欠ける栗田の姿勢を見て自分が大和を指揮して乗り込むと発言し、それを聞いた栗田が承諾したというエピソードが伝えられており、そのために批判されることがある。マリアナ沖海戦でも消極的行動(夜戦準備要請に対し準備を開始したのは受信2時間後)等が批判された。

ただし、いずれの措置も直後には問題とされておらず、以後も起用され続け重用され続けている。

必ずしも擁護の文脈では無いが、吉田俊雄は環境の厳しい海にい続けたことが、栗田の危ない橋を渡らない、合理的感覚の形成に寄与した可能性を指摘している。船乗りとしては一流であっても、軍人としての能力には必ずしも合致しない事を意味するような言葉もある。
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by seikouudokunohito | 2016-04-13 06:12 | 書評 軍事 | Comments(0)

真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝   

2015年 12月 10日

真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝/淵田美津雄、中田整一/講談社文庫/2010

零戦隊長淵田美津雄が参加もしくは目撃した、主要海戦に係わる解説のほかに、井上成美海軍大将、ニミッツ提督の秘話などが読める。
淵田美津雄は、東京裁判を「野蛮人の首祭り」であり、裁判をやったと恰好つけるための裁判と評している。
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by seikouudokunohito | 2015-12-10 12:26 | 書評 軍事 | Comments(0)

日本海軍海上航空戦史 機動部隊   

2015年 12月 07日

日本海軍海上航空戦史 機動部隊/淵田美津雄、奥宮正武/朝日ソノラマ/1973


ミッドウエー海戦以降の航空戦史について、海軍軍人の視点から述べられた本。
著者は、2つの条件が満たされれば、ミッドウエー海戦以降も反攻が可能だったとしている。

一つは、航空母艦の現地での復旧・修繕能力
もう一つは、陸軍航空機の展開。
戦争当時、陸軍は、海軍とほぼ同数の航空機を保有、運用していたとされる。
ところが、陸軍は、島嶼戦に際して、基地航空隊の配備を認めなかったそうである。

確かに、協力しなかった陸軍の姿勢は問題である。しかし、戦争は海軍が勝手に始めてしまったのである。
そして、アメリカ国民を怒らせ、ミッドウエー海戦の敗北で戦争の早期終結の芽を山本五十六は摘んでしまったのである。
その山本五十六は、真珠湾攻撃では柱島、ミッドウエー海戦では遠く離れた戦艦大和で優雅に将棋を指していたそうである。
その山本五十六は、真珠湾攻撃、ミッドウエー海戦とも、自ら立案し、その実施に強くこだわったそうである。

ならば、真珠湾攻撃の際、どうして、真っ先に、造船ドックと油タンクを攻撃しなかったのか?

こんな憶病で、戦略眼なき、司令長官が勝手に始めた戦争のせいで、多くの命が失われたことだけは、語り継がれるべきだろう。
すなわち、真の永久戦犯は山本五十六その人であろう。
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by seikouudokunohito | 2015-12-07 17:35 | 書評 軍事 | Comments(0)

ミッドウエー   

2015年 12月 06日

ミッドウエー/淵田美津雄、奥宮正武/朝日ソノラマ/1973

ミッドウエー海戦に焦点を当てて書かれた、戦史書。
著者は、当時の海軍軍人で飛行隊長、航空参謀だった方。
初版は昭和二十六年。
初版当時、これだけのことを出版することは勇気が必要だったと思われることが書いてある。
海軍のミスを指摘するのは、命がけだった時代だったからだ。

本書では、南雲長官が司令長官として不適格であることが書かれているが、それ以外の関係者、参謀クラスについても不適格な人材が海軍中枢部にいたことがそう判断するに足る根拠とともに書かれている。

ミッドウエー海戦後は、海軍は、書類の焼却のみならず。情報隠蔽工作に努め、負傷兵を相当期間隔離したそうである。
そんなことまでやって海戦の敗北を隠して、戦後、山本五十六を讃える、小説が書かれ、映画までできるのは、一体どういうことなのだろうか?また、聞くところによれば、山本五十六記念館なるものまで長岡にあるそうだ。
敗軍の将、それも敗戦に至った原因をつくった司令長官を、戦史の英雄と讃えるのは、滑稽ですらある。情報隠蔽工作が成功したと確信して、そういうことが可能と考えている一味でもいるのであろうか?さらに、山本五十六批判に反応する勢力が存在するようである。

山本五十六こそ、自らを処断すべきだった書いたら書き過ぎであろうか?

本書は、戦史の真実がわかる、戦後初の出版物として、今後も読み継がれるべき名著であろう。
なお、本書は、各国語に翻訳され、アメリカでは、陸、空軍士官学校、海軍兵学校では参考書だったそうである。
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by seikouudokunohito | 2015-12-06 20:47 | 書評 軍事 | Comments(0)