カテゴリ:書評 伝記( 40 )   

日本人の叡智    

2016年 11月 28日

日本人の叡智/磯田道史/新潮新書/2011
朝日新聞土曜版のコラムに連載されたものを出版化した本。
室町〜明治生まれまでの100人近い埋もれた偉人について、一人当たり見開き2ページにわたって書かれた、伝記本兼名言集。

山梨勝之進、堺利彦、本多静六のことは調べ直す価値があると思った。
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by seikouudokunohito | 2016-11-28 18:40 | 書評 伝記 | Comments(0)

わが祖父 井上成美   

2015年 12月 15日

わが祖父 井上成美/丸田研一/徳間書店/1987

井上成美のお孫さん(娘の子供)が、祖父に育てられた時代を懐かしく振り返り、井上成美を知る人たちの取材を得て出版された本。
お孫さんが書かれた関係で、謹厳実直、強面の井上成美が、普通のおじいさんに見えるのが不思議である。

ただ、我々がネット上で見かける、あの悲壮感漂う、制帽姿の井上成美の表情は、当時の日本が滅亡の危機に瀕していたことを知れば、最後の海軍大将として、絶望的な状況で終戦工作にあたったことを我々は心に刻む必要がある。

この本は、井上成美については、軍人としての良い点、私人としての側面に分けてはいるものの、やはりお孫さんという立場からの、尊敬の念が入り混じった内容であることは、否定しない。
だからと言って、素性のわからない第三者のものと比較し、意図的な捏造があるとは思えない。捏造などすれば、偉大な軍人、井上成美の名誉に係わるからだ。

なお、井上成美は、幕臣の末裔だそうである。
Wikipedeiaには、戦後、清貧な老後を過ごした、井上成美の暮らしぶりが書かれている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E6%88%90%E7%BE%8E
海軍の将官クラスの多くが、戦後GHQに取り入り、名声を博したケースが圧倒的だったことを考慮すれば、井上成美の生きざまは功利を求めなかった点において、滅私であり、配置された部署によっては逸材であったと考えるのである。
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by seikouudokunohito | 2015-12-15 17:17 | 書評 伝記 | Comments(0)

人物叢書 山本五十六   

2015年 11月 24日

人物叢書 山本五十六/田中宏巳/吉川弘文館/2010

山本五十六の伝記本。
著者は元防衛大教授、日本歴史学会編集による伝記本である。

意外なことではあるが、この本では、山本は敗軍の将である割りに今も名声を博する山本五十六の評価に疑問を呈している。

伝記本らしからぬ記述が見つかる本でもある。
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by seikouudokunohito | 2015-11-24 08:27 | 書評 伝記 | Comments(0)

山口多聞 空母「飛龍」に殉じた果断の提督   

2015年 10月 04日

山口多聞 空母「飛龍」に殉じた果断の提督/星亮一/PHP文庫/2012


戦史ものを得意とする作家が書いた、大東亜戦争時代の海軍の勇将山口多聞の小説風のノンフィクション。

重要箇所については、ところどころ、参照した文献の記述がある。

読んだ感想として言えることは、小説とノンフィクションの混合みたいな読み物みたいな感じである。
史料価値の点において、今一つと言わざるをえない。

山口多聞少将のことを語りつがれるべき勇将だと思って購入する読者が多いことを著者は認識するならば、もう少し史料価値ある編集とすべく、配慮すべきだったと思う。
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by seikouudokunohito | 2015-10-04 15:35 | 書評 伝記 | Comments(0)

山口多聞 空母「飛龍」と運命を共にした不屈の名指揮官   

2015年 09月 19日

山口多聞 空母「飛龍」と運命を共にした不屈の名指揮官/松田十刻/光人社/2010


新聞記者だった人が書いた、大東亜戦争時代の海軍の勇将山口多聞について書かれた伝記小説。

文章内容的には、会話文を多用し、参照する根拠情報を示さない、完全な伝記小説なのだが、構成的にはそうではない。

プロローグ
第一章 真珠湾奇襲
第二章 闘将への過程
第三章 破局の序曲
第四章 ミッドウエー海戦
エピローグ
あとがき
主な参考・引用文献

読んだ感想として言えることは、単なる読み物であって、小説でもない伝記にもならない。
著者は中途半端な本を出したものだ。
経歴には新聞記者だと書いてあるが、小説と歴史書と伝記の区別すらついていないのかもしれない。
少なくとも、歴史上の人物を扱うなら、歴史学くらいは学んでほしいものである。
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by seikouudokunohito | 2015-09-19 12:50 | 書評 伝記 | Comments(0)

乃木希典 高貴なる明治   

2015年 03月 01日

乃木希典 高貴なる明治/岡田幹彦/展転社/2001

現時点で、乃木希典大将の伝記本の決定版的位置づけの評価をしていいだろうと思われる本。
乃木神社の社務所にても販売しているので、内容的に信用していいだろう。

読むべき箇所は、第六章武士道の不滅である。数々の名誉なエピソードの紹介がある。世界中の人が、武士の中の武士である、日本人として賞賛していた事実が書かれている。
ただ、まだ、これもほんの一部のような気がする。

そして、乃木大将愚将論を小説化した司馬遼太郎は、何を読んで小説としたのか、疑問に思う。
司馬遼太郎こそ、インチキな小説家の最たる者であろうと、言いたくなのだ。
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by seikouudokunohito | 2015-03-01 17:15 | 書評 伝記 | Comments(0)

本居宣長 文学と思想の巨人   

2015年 02月 26日

本居宣長 文学と思想の巨人/田中康二/中公新書/2014


本居宣長の生涯について、文学面、哲学思想面、両面から解説した入門書。
入門書ではあるが、文学面、哲学思想面、両方について、述べた点において、また、文献的解釈やエピソードなど、教科書などでは決して書かれていない、本居宣長の実像について、掘り下げている点において、その辺の転がっている入門書と比較して格が違うのである。

なお、おわりに、にて、著者は、書店に並ぶ本居宣長本が著しく偏向していることを嘆いている。
本居宣長の見立てが、客観的でなく、全方位的な学問分野で評価をなし得ていない、研究者が多いのだそうだ。

ひょっとすると、国語教科書執筆者たちが、その最たるものなのかもしれない。
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by seikouudokunohito | 2015-02-26 17:14 | 書評 伝記 | Comments(0)

村田良平回想録下 祖国の再生を次世代に託して   

2015年 01月 21日

村田良平回想録下 祖国の再生を次世代に託して/村田良平/ミネルヴァ書房/2008

本書は、熱意と行動の外交官、村田良平の回想録の下巻である。
圧巻なのは
第十三章 後に続く世代への願い
第十四章 日本人よ、恥を知り、矜持をもて
である。

こんなに熱気あふれる文章はめったにお目に書かれるものではない。
また、言葉も美しい。
こんな硬骨漢の外交官がいたことを誇りに思うくらいである。
既に、著者は故人だそうだが、国の行く末を案じられる方、是非一読されんことをお薦めする。
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by seikouudokunohito | 2015-01-21 18:50 | 書評 伝記 | Comments(0)

村田良平回想録上 戦いに敗れし国に仕えて   

2015年 01月 17日

村田良平回想録上 戦いに敗れし国に仕えて/村田良平/ミネルヴァ書房/2008

外交官村田良平の前半生の自伝。
それにしても良く覚えているものだと感心する。
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by seikouudokunohito | 2015-01-17 14:03 | 書評 伝記 | Comments(0)

稼穡の人 農聖宮崎安貞伝   

2015年 01月 15日

稼穡の人 農聖宮崎安貞伝/西島冨良/葦書房/2003

宮崎安貞の伝記本。
わかっている人にはわかる本という感じで編集されているせいか、今一つ印象が薄い。

出版するのであれば、何か工夫があって良かった。

宮崎安貞
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E5%AE%89%E8%B2%9E
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by seikouudokunohito | 2015-01-15 17:11 | 書評 伝記 | Comments(0)